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KFSコンサルティング公式ブログ

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株式上場とは? そのメリット・デメリットと本質(1/2)

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こんにちは!加藤です。

最近、株式上場について考える機会がありました。
そこで、株式公開・上場のメリット・デメリットとその本質について、2回に分けて書いてみたいと思います。
 
前半は、株式上場について、そのメリット・デメリットについてお伝えします。

 中小企業の経営者の方々は、「株式の上場」について考えたことが少しはあるかもしれませんが、そもそも、「株式上場」とは何なのでしょうか。

株式上場とは

 会社にとって、「株式を上場させる」とは、その会社が発行している株式(会社を所有している証拠のようなもの。)を、証券取引所といわれる公の場(市場)に流通させることをいいます。

 
「流通させる」とは、広く一般の人(=投資家)が、その市場を通じて、その会社が将来成長し、より多くの価値を生み出すと判断された場合や、その会社のオーナーになると判断した場合に、その会社の株式をお金を出して買ったり、反対の判断をした場合は売ることができるようにすることです。
 
会社の創業者は会社設立時にお金を出して、代わりに会社の所有する権利証である株式を取得します。
 
「株式上場をする」ということは、その時に創業者がお金を出して受け取った株式を市場で売るか、新たに会社が株式を発行して、広く金融の専門家か一般の人々に販売することを可能にするものです。
 
これをIPO(Initial Public Offering)といいます。直訳すると、「初めておおやけに(株式を)売り出す」ということです。この、「おおやけに」が株式上場において重要な意味を持つのですが、こちらは次回の記事で述べたいと思います。
 
今は上場のメリット・デメリットについては、インターネット上ですぐに集められる情報ですが、ここでは簡単にリストアップしてみます。
 株式上場のメリット
  1. 資金調達・・・事業拡大や基盤整備のために、資金を調達できる。その後も資金調達しやくなる
  2. 社会的信用の向上・・・社内管理体制の充実と外部監査による信用付与により、顧客の増加、販路拡大、提携等がしやすくなる、優秀な人財の確保につながる
  3. 従業員のモチベーション向上・・・社会的ステータスの向上や、持株会制度やストックオプション付与を通じて従業員の精神的・金銭的なモチベーション向上につながる
  4. リスク対応力の向上・・・社内規定や業務フローの整備により不正の防止、想定されるリスクに対する事前対策がなされる
  5. 健全な経営・・・財務基盤に厚みができ、法令遵守が意識的に行われるなど、健全な経営を推進できるようになる
  6. 創業者利益の確保・・・創業者の株式を売り出すことにより、創業当初リスクをとって会社設立をしたことの金銭的な見返りを得ることができる
 株式上場のデメリット
  1. 公開準備が大変・・・上場の基準を満たす体制の整備もさることながら、膨大な量の書類を整備・作成しなければならない。またそれに必要な人員も確保しなければならない。
  2. 時間がかかる・・・上記に関連して準備に必要な時間が数年単位でかかる
  3. コストがかかる・・・上場準備、上場申請、上場の維持、投資家との関係維持のための費用が、規模にもよるが億円単位でかかる
  4. 上場後の事務負担増・・・社内情報の開示、投資家との関係構築・維持、総会などの運営などにかかる事務負担
  5. 責任増大の圧力・・・社長や顧客、従業員だけでなく、株式を購入してくれた投資家や社会全体の要請に応えるために、常に業績向上を意識した施策、社会的責任に配慮した経営判断が求められる
  6. 買収のリスク・・・市場に出回っている株式を買い占められるなど、会社の所有権を奪われる可能性がでてくる
  7. 創業者の支配権の縮小・・・創業者の持ち株比率が下がるため、その分発言権が小さくなる
以上が主なメリット・デメリットになります。
 
株式公開と維持の費用
ちなみに、株式上場にかかる費用は「株式入門Navi」によると、
 
公開で5,000万~1億2,000万円+証券会社に支払う引受手数料(公募価格〘新たな資金調達額〙の7%程度)
 
維持費用で上場料、株主総会運営や株主名簿管理、監査報酬などで年間5,000万円~1億円かかりります。
 
決して安くはないですね。
 
公開の費用と維持の費用が非常にかかるので、これを上回る利益を獲得する経営計画の策定と実行が当然求められます。
  
なぜ上場を目指すのか
 
ひとつの視点としては、デメリットである責任範囲の拡大と増加、時間的・金銭的コストはメリットである社会的ステータス向上と裏表の関係にあるということです。
 
ここでの社会的ステータス向上とは、私は理念経営の深いレベルでの実践、と捉えています。
 
「おおやけの企業」として本当の意味で社会的ステータスが向上するからこそ、投資という形であれ、消費という形であれ、資金が集まり、志をもった優秀な人が集まるのではないかと思います。
 
次回、私見ではございますが、株式上場の本質とはなにか、についてお伝えします。
 
また、KFSでは、上場を考えている経営者様のご相談にも応じております。記事の内容も含めて、気になる点ございましたらお問い合わせいただければ幸いです。